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コンディショニングを始めて、月数万円もかけてきた治療費がいらなくなった。(吉田大介さんvol.1)

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今回インタビューさせていただいたのは吉田大介さん

1973年 北海道函館市生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、シンガポール国立大学Lee Kuan Yew 行政大学院 Excective Program終了。1997年、株式会社リクルート入社。その後、ソフトバンクに転じ複数の新会社立ち上げに従事したのち、戦略系コンサルティング会社で8年勤務。現在は外資系医療機器メーカーの事業責任者に従事すると同時に、CPCC(Certified Professional Co-Active Coach)を2012年に取得しプロのコーチとしても活動。リクルート時代には、アメリカンフットボールの実業団チームであるリクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)に所属し、ディフェンスバックとしてプレイ。1998年にはライスボウルで優勝し日本一に。

コンディショニングを始めて、月数万円もかけてきた治療費がいらなくなった。

・今日はよろしくお願いします。アマチュアのトップアスリートとして活躍してこられた大介さんが、最近になって、改めて体のことに向き合っていると伺いました。同じ体を動かす、ということでもどこか違いがあるのか? などお話伺っていければと思います。
コンディショニング(※)を2か月間やってみて、一番の収穫は呼吸で体をコントロールできるようになったことですね。これは大きなことです。※身体の調子を整えることを目的とした運動

・それは大きな収穫ですね。今までどのようなスポーツを経験されてきましたか?また、現役時代はかなりハードだったと思いますが、怪我などはありましたか?
高校ではラグビー、大学と社会人の時はアメリカンフットボールをやっていました。大怪我と言えば社会人チームの時に膝の前十字靭帯を切り、両膝を2回ずつ手術しました。高校時代には右の股関節と右肩の亜脱臼。その古傷の後遺症で股関節痛にともなう坐骨神経痛で、デスクワークしているとお尻が痛くなるし、腰は常に痛い。すぐにぎっくり腰になってしまいます。肩は半分はずれている感じなので、パソコンをしていると前かがみになって肩と首は常にがちがちに凝っています。長時間デスクワークしていると気絶しそうになる。

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・ずいぶん多くの怪我をされていますね。ラグビーやアメフトのようにボディコンタクトのあるスポーツは避けられないのかと思いますが。
首のむち打ちは高校時代に何度もやりました。だからずっと首が痛かったんですけど、実はコンディショニングを始めてからはそれがなくなってきたんです。今はすっかりよくなりましたね。高校時代から鍼、整体、マッサージ、気功、整形外科、電気治療と、ありとあらゆる治療をうけていました。月数万円使ったと思います。


・高校時代から月数万円ですか。それはかなりの投資ですね。
それが、コンディショニングをはじめて、痛みが出なくなったので、自分でもびっくりしています。これまでの投資金額を考えたら、小さなベンツぐらいは買えていますから。

・いつまでアスリートとしてやっていたんですか?
28か9歳まで。

・引退を決めたときは、もう潮時かな、という気持ちがあったのでしょうか?
前十字靭帯を切ったことで、流石にもう無理だなと思って辞めました。神の思し召しで、「もうアメフトやっている場合じゃない」って言われた気がして。大きな怪我はそれまではしたことがなくて、慢性的な痛みが多少あっても動けていましたし。でも、今思えば、軽い怪我の痛みがジワジワときて、全体のパフォーマンスを落としていたのだと思います。それで大怪我をしたことがきっかけで潮時かなって、それで辞めたんです。膝の靭帯の再生手術には1か月かかりましたから、そのタイミングで仕事にも集中しないといけないと思いましたし。所属していたシーガルズは実はプロではないので、平日は仕事して、練習は土日にやっていました。部署によって仕事の内容もまちまちで、自分がいた部署は新規事業をやっていたので、結構忙しかったんです。

・引退後は仕事に専念したんですか?
はい。引退した時は、リクルート辞めて、ソフトバンクに勤務していました。そこから、ビジネスマンとしてがんばろうって思っていましたね。

・30代はアメフトをやめて、仕事に集中。引退後に体を動かすことはしてなかったんですか?
辞めてから、2年間は原宿に住んでいたので、近くのゴールドジムで筋トレをやっていました。むちゃくちゃやっていましたね。

・それは何がモチベーションになっていたんですか?
筋肉が落ちるのが怖かったんです。自分の体を鍛えることが一番の安心材料で、それがなくなると精神的に不安な感じがして。

・現役時代は相当なトレーニングをされていたんですよね?
当時、シーガルズは日本一練習が厳しいと言われていて、土日は丸一日練習しますけど、ミーティングを2時間、練習を2時間をやって、ウェイトトレーニングを2時間。最後に6キロ稲毛海岸走って、練習が終わったあとも400mを26本とか。半端なくハードでした。2面のグランド1周を50秒以内で走るとか。それを26本。途中で記憶がなくなって、吐いている人とかもいました。

・仕事をしながら、それを継続できてこられたのはすごいことですね。
きつかったですが、日本一になれましたし。学生時代は日本一になるなんて思ってなかったですけど、たまたまいいチームに入って日本一になれた。本当にうれしかったです。もう1回日本一になりたかったですけど、それは叶いませんでした。そして怪我をして引退。青春でしたね。

・それからは、仕事をしながら筋トレの日々が続くわけですね?
いえ、その後、コンサルティングファームに転職をしました。それが、今まではスポーツで1番だった人しかいないようなところから、勉強で日本一の人たちが多くいるような会社に入りました。東京大学をはじめとするエリート層が沢山いて、運動している暇がなくなってしまいました。一時期は忙しすぎて6か月くらい1回も電車で帰ったことなかったくらい。

・体鍛えている場合じゃなかったんですね。
場合じゃなかったです。だって、入ってみたら、なんで自分が面接に通ったんだろう?と思うくらい。自分以外の人の思考のスピードが速すぎて、ついていけなかったですね。毎日クビになるかもしれないという思いでやっていました。3年位。運動なんてしている暇なんてなかったです。

・今まで自分の軸がスポーツや、体を動かすことにあったと思うのですが、それが0になってしまって、バランスは崩れませんでしたか?
崩れますよね。ほとんどノイローゼ状態です。その代わりに何をしたかって、マッサージに通っていました。

・アスリートを経て、ゴールドジムでの筋トレ、そこから運動が0になったわけですよね。体の変化もあったのではないですか?
どちらかというと痩せましたね。正直、ご飯食べている暇もなかったし、当時はたばこも吸っていましたし。

・それは過酷でしたね。お仕事がハードでかつ生活が不規則で体は壊さなかったんですか?
それは幸いにも大丈夫でした。でも最初は気を失いそうでしたね、毎日。

・良く続きましたね。7年間とはいっても3年位で仕事のペースはつかめてくると思うのですが、トレーニングは再開できたんですか?
いや、全然。中途半端に運動やってもね、っていう気持ちがあったし。悪しき習慣が身につくとそのスパイラルにはまっていく。悪しき習慣っていうのは、疲れると安易にマッサージに行っちゃうとか、食べることでストレスを解消することです。それでは根本は解決しないので、きわめて不健康な状態です。

・調子が悪かったりはしなかったんですか?
病気とかはしなかったですけど、やっぱり調子は悪かったですよね。今思えば胃が痛いとか頭が痛いとか、首が痛いとかコンディションはよくなかったと思います。夕方になると、頭が痛くなっちゃって、仕事の効率が上がらない。効率が悪いのに、やることは山ほどあるから、深夜まで残業する。ほとんど朝も夜も毎日タクシーですよ。電車に乗る気力もなくて。精神的にまいっちゃっていましたね。

・今と全然違いますね。でも一般的なビジネスマンがキャリアを上げていく時に、ハードに仕事に没頭するというのは、一度は通る道みたいなところありませんか?
まわりもみんなそんな感じで1回は質より量みたいな感じで一生懸命働くんですよね。で、1回体壊してしまったり、悪しき習慣にはまって、そこから抜け出すために生活を改善したくなる。どこかのタイミングでだいたいみんなやるんですよね。僕の場合そのスパイラルが少し収まったのが40代。コンサルティング会社を辞める1年くらい前。タバコ吸いすぎちゃってご飯食べられなくなってしまって。とにかく体調が悪くて。

・今の大介さんからは、想像つきませんね。たばこを吸いすぎていたとは。
たばこは、ある日突然やめましたね。

・ある日突然止められるものなんですか?
吸わないストレスよりも吸うストレスの方が上回ったんです。手持無沙汰で吸っていたんだと思います。知り合いの医師の方に「吉田君たばこは止めたほうがいいよ」って言われて、それがきっかけで止めよう、と思いました。そこからは少しずつ体調もよくなってご飯がおいしく感じるようにもなりました。

・7年間働いたコンサルティングファームから転職してからは、体を動かす時間とかとれたんですか?
それが時間はあったんですけど、トレーニングは再開してないんですよね。やっぱり一度ついてしまった悪しき習慣が抜けなくて。結局コンディションはあまりよくないままでした。時間は出来てもなんだかんだいってトレーニング再開はしないっていう。運動しても余計疲れちゃうと感じて。運動の仕方っていえば昔のやり方しか知らないし。走りだすと1時間くらい走らないと気が済まない。みっちりやらないと意味ないと思っちゃう。やるならがっつりやりたい。でも昔の怪我があるのでやり過ぎたらおかしくなるんですよね。そうすると、じゃぁ、何やればいいのって思うし。自分が求めるものも変わっていて、筋肉鍛えるのはマッチョになるだけで、資本主義社会みたいでいやだな、って。それは仕事だけでいいやって、思うところもあったんです。そんなときに『BeActive!』に載っていた山田博さんのインタビュー記事を見つけて、まずはコンディションを整えるべきだなって。またムキムキになってもいいんだけど、その前に体をいい状態に保ちたい。それで、博さんの記事に載っていたコンディショニングをしたいな!って思って、紹介してもらいました。今は「鍛える」っていうことよりも「整える」ってことが重要だと気がついたんです。そこからスタートしたんですよ。なんか記事を読んだときにピンくるものがあったんですよね。

心を整えるために体から入るっているのは大事ですね。

・今はいろんなメソッドやトレーニング方法がありますけど、少し前までの競技スポーツってとにかく鍛えて、休むな!みたいなところがありましたよね。冷静に考えてみれば体を緩めたり、整えて、本来の力が出せる状態にしたほうが、パフォーマンスが上がるんです。でも、こうした考え方って競技スポーツにはあまりなかったですよね。
ないない。こういうことを競技やっているときから知っていたら、もっといい選手になっていたと思います。現役時代はひたすら鍛えていましたから。ここ最近では、40歳を越えたときに代謝が落ちたなって感じて。

・どういうときに感じたんですか?
2つあって、1つは体が冷えるようになったこと。夏でも足が冷えたりして代謝が悪くなったなと思いました。もう1つは今までどおりに食べていても太ってきたこと。これはさすがにおかしいし、まずいぞって(笑)。でも、体を鍛えるより、その手前にやることがあるように感じましたね。そのときにちょうどコンディショニングに出会ったんですよ。

・実際にコンディショニングをやってみてどうでしたか?
結論からいうと、すごくよかったです。でも、初回はこういうもんなんだ〜、っていう感じ。しかも一人で継続できるのかな? って思いましたね。2週間に1回トレーナーに会ってみてもらうんですけど、それ以外の時は、メニューをもらって自分でやるっていう。自分でできそうもないからお願いしてるのに2週間放置かよ!って思ったんですが、蓋をあけてみたらやる内容は難しくないし、簡単でいつでもどこでもできるから、やりやすかったです。それを見越してメニューを組んでくれたのかもしれないんですけど。前半は割と簡単なものが宿題で出て、こんなもんかな~と思っていたら後半でちょっと難易度の高い宿題が出て。実際やっていたら2週間くらいで気持ちいい感覚がでてきたんですよね。

・実感があったんですね。
あった、あった。とくに呼吸についてはかなり感じましたね。呼吸ばっかり、4種類のメニューを出されてひたすらやるんですが、今思えば、アメフトでタックルするときにも呼吸は止めていたし、仕事で力が入ると呼吸が浅くなっていました。最近は自分の呼吸を意識できるようになりました。

・呼吸ですか。
呼吸、重要ですよ。仕事しているときも。特に、夕方になって肩がこり始めた時に、意識して自分を観察してみると、呼吸がきちんとできていなかったことに気づいたり、ぐっとこらえていたり、考え込む時は体をかがめて息を止めていたなとか。そんなとき、教えていただいた「鼻から吸って口から吐く」をやると楽になる。パフォーマンスが上がるなとか。小さいことですけどね。ちょっと調子悪いと呼吸を意識するようになりました。

・長年アスリートとしてやっていらしたので、体の変化の感覚をキャッチするのが鋭いんですね。
それはありますね。良くも悪くも体に敏感だと思います。

・悪い時も?
調子が悪い時は、悪い状態を敏感に気がつきます。普通の人なら感じない体の違和感を感じとってしまうんですよね。それがやっかいと思うことありますけど、それがあるから病気しないのかもしれません。もちろんいいことも感じやすいので、今回トレーニングして得られた快感を大事にできているのもあります。

・コンディショニングを続けられている一番のモチベーションはなんですか?
やっぱりいい状態でいたい。体調が悪いときは辛かったので。肩が凝っては毎週マッサージに行っていましたし。マッサージはお金がかかるし、一時的。痛くなってはマッサージにいってという繰りかえし。そういうスパイラルをやめたいな、っていうのがモチベーションです。コンディションがいいと気持ちがいいし、明らかにパフォーマンスが上がることがわかるんですよ。集中力も全然違う。

・すごい変化がでてきたんですね。肩凝りとかは楽になったんですか?
多少は今でも凝りますけど、首筋のむち打ちの痛みは全く気になくなりましたし、肩の脱臼のところも気にならなくなりました。何がすごいって、腰痛が良くなりました。子供を抱っこするとよくぎっくり腰になっていたので。

・それはうれしい、大きな変化ですね。
超インパクト大きいです。僕にとっては。毎日気になっていた懸念事項がクリアされましたからね。日々のコンディションもいいし、無駄なお金と時間を使わなくなりましたし。無駄な時間っていうのはローパフォーマンスで仕事を頑張ろうとして、いいアウトプットがでないこと。それを防げたし、いい習慣がつくれました。

・若返ったっていう感覚ですか?
若返ったというか、元気になりましたよね。心技体でいうと、心と体はつながっているわけですよ。体調がいいと気分はいいし、気分が良ければパフォーマンスはあがるし。心と体は昔からつながっていると思っていて、そういう意味では自分の状態をよくするために、体からアプローチするっていうのはよかったなって思いますね。

・30代は結構体調がしんどくても気力で乗り越えられちゃうところありますものね。
定期的にいっていたマッサージ屋さんでは、むしろ体を整えるというよりも心を整えに行っていたのかも。安らぎですね。体調がよくなると心も整うから、結果的には心を整えにいっていたみたいな。それを人に頼らず自分でできるようになるっていいですよ。

・ではいますごくいいバランスですね。
いいバランスです。集中力すごく高くなりましたよ。朝もしっかり起きられるし。

・他にかわったことありますか?
集中力が高まったことが一番。そして、お酒を飲めるようになってきたこと。なぜなら体調がいいから。適度にですけどね。あとは、日々のコンディショニングが気になるので暴飲暴食をしなくなったこと。これ以上食べると調子悪くなるという感覚がわかってきました。

・それは体を整えているから体が敏感になったのか、気をつけてコントロールしようとしているから敏感になったのか、どちらですか?
それは前者ですね。体を整えて敏感になると、結局本当に必要なものしか人間は欲しないんじゃないかって。無理して摂生しているわけじゃないし。自分の価値観や軸が分からないのに、何かを選択するのは難しい。選択したとしても、また「何かが違う……」となってしまう。コーチングもコンディショニングも「自分を見つめる」手段ですが、僕はこの二つがあって、心からも、体からも整えることが合っていたと思います。

vol.2では心と体、身体を整えることと、ビジネスとの関係などを伺っていきます。

この記事の著者

森村ゆき
森村ゆき
RunforSmile株式会社代表取締役。2004年に初挑戦したホノルルマラソンで、改めて体を動かす素晴らしさを体感し「より多くの人に体を動かす素晴らしさを味わってほしい!」と“スポーツ”と“コミュニティ”をキーワードに、さまざまな活動をスタート。
2005年、ホノルルマラソン完走をきっかけに友人たちと立ち上げた『PARACUP~世界の子どもたちに贈るRUN~』は、楽しみながら走ることで世界の子どもたちをサポートする仕組みをうみ、現在までの寄付額は約7000万円にのぼる。現在は、「体を動かすこと」でその人の健康を見直すきっかけを作り、「いつまでも健康で豊かな人生を送る人を増やしたい!」と、体に関するセミナーや大会の企画運営、講演、スポーツボランティアのマネジメントなどを行っている。
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