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走ると調子がいいのがわかるから、やめられなくなる。(西岡裕子さんVol.1)

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今回インタビューさせていただいたのは西岡裕子(にしおかゆうこ)さん

小学6年生の娘を持つ主婦。子供に手がかからなくなってきたことで、自分のことに目を向ける余裕ができた。そのタイミングでランニングを始め、夫が趣味としていたトレイルランニングの世界に引き込まれる。スピードやタイムを重視するのではなく、楽しむことに重点を置き、数々のレースに参加。ランニングやトレイルランをはじめたことで世界が広がり、仲間も増えた。2015年9月からはトレイルランニング仲間が始めた、ヴィーガンフードのカフェULTRA LUNCH“GO SLOW” で手伝いを始め、食にも興味を持ち始めている。

 

_今日はよろしくお願いします。裕子さんに初めて会ったのは、
2010年に開催された第1回『ランガール★ナイト』で
ボランティアとして参加されていたときですね。
そのときは、ボランティアで来ていたので、まだ走っていなかったような気がするのですが。

ちょうど、ぼちぼち走り始めた頃でした。
まだ、駒沢公園を2周(4km)するのが精一杯な感じの頃。
今から7年前くらいにテニスをやっていた友達から、
「体力をつるために走っている」というのを聞いて、私も走り始めたんですよね。

そのあとランガールを立ち上げた影山桐子さんに出会って、
桐子さんを含めたトレラン初心者を夫が引率して走りに行くというので、
同行させてもらって初めて山を走ったんです。
時期的には、第1回目の『ランガール★ナイト』の半年くらい前でした。

_いきなりトレランから始めたんですか?

それまではランニングだけはしていました。
ランニングをはじめて1年ぐらい経った頃、桐子さんと知り合ったんですね。
たしか、桐子さんに会った時、「ちょっとは走るんです」みたいな話をして、
「じゃあ今度トレランにみんなで行きましょうよ!」と。

_そんな前からトレランをやっていたんですね!

そうですね。はい。

富士山5合目

_もともと体を動かすのは好き?

いや、全然です。
ずーっと文化部でしたし。本当にたまたま……。
なんとなく子供が幼稚園に入って手があいてきたから、
最初はスイミングに行ったんです。プールで泳ぎ始めて、
少しずつ体力がついてきたと思った頃に、
ランニングをいしている友達が現れたので、
じゃあ、ちょっと走ってみようかなって。
それだけです。ほんとに。

_時間ができたからってスイミングはじめるのもチャレンジだと思いますけど。

独身の時に、スポーツクラブとかで泳いでいたんです。
でも、基本的に運動は、全然できないです。自信がない……。

_できることからスタートしたんですね。

はい。スイミングやって、ランニングやって。
トレランに連れて行ってもらっているうちに、
「なんか大会出てみれば?」って感じで、ぼちぼち始まった感じです。

_いきなり大会に出たんですか?

そうですね。最初に出た大会は大会の場所が鎌倉で、
同じグループの中に、そんなに運動している感じじゃないのに、
出るという男性もいたので、まぁ出てみようかなと思って。

_ずっと文化部だったのに、スイミングを始めたり、誘われてトレランいっちゃったり。
健康のために運動しなくては……という意識があったのですか?

スイミングもトレランも結構ハードかと思うんですが……。

そうですよね。ハードですよね。
やっぱり、どんどん太ってきていたんだと思います。
なんかちょっとこれは何かしないとな、っていう緊迫感が。
それで、スイミングならできるなーと思って。
実はそのあと、ランニングくらいできると思ったけれど、
やってみたら全然できなくてびっくりしました。
最初に走った日は、筋肉痛でトイレも座れない感じだったんです。

_えー! ほんとですか?

ホントです、ホントです。

_最初はどこをどのくらい走ったんですか?

近所を2kmも走ってないですよ。けれど、もう本当に、足がカチカチになっちゃって。
ランニングってこんなに大変なの? って驚きました。

_それで、もうやめよう! とは思わなかった?

でも実は、ちょうどその頃、誕生日が近くて、
ウェアとか一式全部買ってもらっちゃったんですよね、主人に……。

_優しいご主人ですね(笑)

その手前、続けなきゃいけないと思って、ぼちぼち続けた感じです。

_ランニングはずっと継続的にやっていたんですか?

ランニングは……、そうですね。
朝、3日に1回くらいは走るようにしていて。
私6月生まれなので6月から走り始めたんですけど、
その冬に、新宿区『新宿シティーハーフマラソン』の10kmの部に、
主人が勝手にエントリーしていたんです。
それで、大会に出るからやめられなくなった感じですね。

_ご主人の作戦ですね、すごい!練習はどうしていましたか?ご主人と一緒に走ったり?

ときどき、主人と一緒に走りましたね。でも、だいたいひとりです。
黙々と、ぼーっと考えごとをしながら走ってます。
最初の頃は、7kmを走れただけで感動しちゃって。
今日は7kmも走っちゃって、もうこれ以上走れる日はないかも! と思ったり。

_ひとりだと、今日はいいか! と、さぼったりしないですか?

割りと習慣になってきているかもしれないです。朝とか、だいたいひとりで走ってます。

_素晴らしいですね。初めて大会で10km走ってみてどうでしたか?

『新宿シティーハーフマラソン』は、
今までの中で一番いい記録だったと思います。本当に何もわからず走ったので。
最初の大会って、自分のペースとか、わからないじゃないですか。
もう本当に「死ぬんじゃないか」って思うくらいしんどかったです。
10kmを50何分とかで走れたと思います。今だったらそんな速さじゃ、絶対に走りません!

_初めてだったから、怖いもの知らずだったのかもしれないですね。それもひとりで走ったんですか?

その大会は主人と一緒に出ましたよ。とはいっても、別々に走っていましたけど(笑)。
出たのは一緒で、置いていかれた感じです。

_その大会以降もずっとランニングを続けているんですか?

いえ、一度大会に出たあとは、引っ越しのための物件探しとかで忙しくなり、
3ヶ月くらい走れない時期がありました。
でも、ランニングコースがある駒沢公園の近くに引っ越しをしたので、
家が落ち着いてからまた走りはじめたんです。

_ランニングを始めてみて、何か変化とかはありましたか?

それが、痩せなかったですね……。
痩せはしないけど、汗を出すといいですよね。浄化される気がします。

_浄化される気がする?

汗を出して運動すると、お腹の調子も良くなります。
代謝が良くなるというか、体感覚なんですけれど、
走った日は、血流が良くなって体の中が動いているなっていう。
走らない日があると、その日はすごい滞っている感じがあるんです。

_その違いがわかるくらい違うってことなんですね。

全然違います。走ると調子がいいのがわかるから、やめられなくなる。
疲れているときは「今日は走らない」って思うけど、
逆にそのほうが疲れちゃったりとかして。

_確かに、ちょっと疲れている時でも走りに行ったほうがスッキリすることありますよね。

そんな感じです。

_トレイルランはどうですかランニングに比べて。結構過酷なイメージがあると思うのですが。

ランほど速く走るとこが出来ないのに、登り坂では心拍数があがってゼイゼイするんですよ。
本当に苦しいし、本当ににきつい……。

_山だから絶対に登り坂はありますよね?

だから、下りから始まるトレランとかあればいいのになって(笑)。

御岳山ファンラン2

 

_それでも、大会によく出ていますよね? 距離が長い大会なんかも、出てましたよね?

出ていましたね。
『心折れ部』というトレランのチームを、主人とかトレラン仲間で結成したんですが、
そのメンバーたちがどんどん「あの大会でようよ!」「あの大会もおもしろそうだよ!」って。
仲間のノリで出ていた感じです。
私は、その中でも遅いほうだったから、
細々と距離の短いレースに出ていたんですけど、
続けていくうちに、少しずつ感覚が麻痺してくる感じで長い距離の大会にも出たり。

_トレイルの大会に出るために練習とかしていたんですか?

練習はしていないんです。レースが練習みたいな。
でも、さすがに100km近いレースの前は、
ひとりで高尾山に走りにいきました。
ひとりでいけるのは高尾山ぐらいで、ほかの山はひとりでは怖くていけないんです。

_100kmのレースもでたんですか?

『信越五岳トレイルラン』という大会です。
でも、実は途中で中断になっちゃったんですよ。
台風が来て、80km地点で。もう、ここから後ろの人はおしまい! と。
残念なのか、うれしいのかわかんない(笑)。
その時はうれしかったけど、後から残念だったな〜と思ったりして、ね。

_体を動かすことにはどんな魅力を感じていますか?

体を動かす魅力はやっぱりリフレッシュですよね。
普段は汗をあんまりかかないんです。
体を動かさないと汗が出ない。
だから、動かして、汗を出して。それが一番大きいです。

_トレランはご主人の影響も大きいですか?

そうですね。
だって、最初は無理やり引っ張られている感じだったんですから。
多分、自分ひとりでは、レースも調べられないだろうし。
『心折れ部』のグループページで、次は何のレース出ますか?
みたいな話になるから、「あ、この大会なら」みたいな感じで、
みんなと一緒にレースに出るという流れでした。

_『心折れ部』ってどんなグループですか?

トレラン部です! 謎の(笑)。
今は20人ぐらいいると思います。

スリーピークス2

_トレランを始めて仲間も増えましたか?

増えましたね。
フェイスブックの友達は、トレランで知り合った人が半分くらい。

_仲間からの影響とかもあります?

トレランの仲間といっても、みんな速いのでなかなかいないんですよ、私クラスの人って。
だから一緒に練習会とかも行けない。
行っても、みんなに迷惑かけちゃうから、なかなか行けないんです。

_そうはいっても、それだけの山を走っているってすごいことですよね!
先ほど走ったほうが体の調子が良い、と言ってましたが、
もともと体への意識をもって過ごすほうでしたか?

そういうわけじゃないけど、走り始めてからだと思います。
運動する前って、自分が滞っているとか気づかないし、
なんかダルいなって思ってもそれがなんだかも分からないし、
運動してスッキリすると、「運動してなかったからだ」って気がつきますよね。

_運動することでそれに気づいたんですかね?

そうですね。でも痩せないけど(笑)。

_痩せなくてもいいと思いますよ。全然太ってないですし。

痩せないけど、元気はあります。体力がついたと思います。

_今でもひとりで走ることが多いですか?

私の場合、周りの人たちがみんな速くて、
逆にひとりじゃないと走れない。
きついんです、だれかと一緒に走るのは。

_自分のペースがいいんですね。

のんびり、のんびり考え事しながらがいいです。

_走っているときは何を考えているんですか?

今、塾で子どもたちを教えているんですね。
だから、その予習タイムです。
問題を見てから走り出して、「どうやって教えようかな」を、
1時間ぐらい走りながら考えるんです。時間を得した気分になりますよ。

_時間を得している?

何かをしながら、考えるのが好きなんです。
走ってるときは、ほかにすることがないじゃないですか。
家にいると考えようと思っても、インターホンがなったりして。
走っていると、ほかにすることがないのでみっちり考えられます。

_すごいですね。塾の予習を走りながらするっていう。

時間の節約になった今日も! そんな感じです。
音楽を聞きながら走るのは怖いし、タイムを気にして速くはしるわけでもない。
だから、考え事ぐらいしか、出来ることがないんだけれど、
以前のボーっと走った時よりは得した気がします。

_大体1回にどのくらい走っているんですか?

駒沢公園3周(約6km)は走りたいと思っていて、
3周+野球場のまわりを走るのがベスト。
4周走れたらもっといいんですけど、4周走ると、あとで眠くなっちゃうのでやめています。

_6kmちょっとが、ちょうどいいんですね。時間帯は、いつ走っているんですか?

私は、完全に朝派です。夜は「今日は夜走ろう!」思っても、
明日の朝でいいや〜ってなってしまいそう。
朝に済ませちゃうと一日の気分も楽です。
やることはやったな、みたいなね。
夜までとっておくと走らなきゃいけない、走らなきゃいけないって気がかりで。

_ランニングを続けるポイントはあるのでしょうか。

続けるポイントは……、
私の場合最初にレースに出る予定が、
3か月単位で入っていたので、そこですかね!
慣れるまでは、やらなきゃヤバイ! と、プレッシャーを感じないと。
やらなきゃ自分が大変! みたいな。
しかも、私の場合、完走できなかったら家族がすごくうるさいんですよ。
いじめみたいになるんです。
だから、口うるさい家族も、続けるポイント(笑)。

_口うるさいプレッシャーをかける人ですか(笑)

さすがに、レースを立て続けに入れたら、続きますよ。
そこから習慣化にしていけばいい。

 

Vol.2は2015年9月25日(金)更新
Vol.2ではトレイルランの魅力について伺っていきます。

インタビュー・文/森村ゆき

この記事の著者

森村ゆき
森村ゆき
RunforSmile株式会社代表取締役。2004年に初挑戦したホノルルマラソンで、改めて体を動かす素晴らしさを体感し「より多くの人に体を動かす素晴らしさを味わってほしい!」と“スポーツ”と“コミュニティ”をキーワードに、さまざまな活動をスタート。
2005年、ホノルルマラソン完走をきっかけに友人たちと立ち上げた『PARACUP~世界の子どもたちに贈るRUN~』は、楽しみながら走ることで世界の子どもたちをサポートする仕組みをうみ、現在までの寄付額は約7000万円にのぼる。現在は、「体を動かすこと」でその人の健康を見直すきっかけを作り、「いつまでも健康で豊かな人生を送る人を増やしたい!」と、体に関するセミナーや大会の企画運営、講演、スポーツボランティアのマネジメントなどを行っている。
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